2015年12月5日。音楽メディアが苦境の中、救世主の如く誕生した新レーベル・Salvaged Tapes Recordsと、散開していく芸術と世界を新たな世代の目で結ぶ新興アートmug集団・MESが桜台poolにて、ライブイベントを共同開催した。
2015年以降、新時代到来の予兆から、先行く一手poolを模索したこの交配は、ライブの背景としてのエキシビションでも、エキシビションの一環としてのライブでもない。ライブ(=聴)とエキシビション(=視)を同時知覚(simultaneous perception)することを試みる場であった。
4組のミュージシャンがライブを展開、その会場で、非同時多発的に、ミュージシャンごとに1時間単位で個展が更新されていくという方式の展示である。DJとVJという組み合わせが普及して久しいが、それに則り、ビデオワーク、レーザーアニメーション、インスタレーション、ペイントを順次展開していく(実際には視線が移っていく)という実験的な形式。
勿論、作り手にとって、展示とは数日間あるいは数ヶ月かけて空間と作品がじっくり対話していくものだと思う一方で、大抵、作者以外の鑑賞者にとっては、数時間向き合える作品はほぼ無いに等しく、あったとしても条件的に向き合うのが難しい。そこで本イベントは、音楽=ライブとコラボレーションすることで、その鑑賞への耐久性を上げるということ、鑑賞者にもっと見やすい展示、エンターテイメント性を持った展示を提示することを目的とした。
また、POOL MUGでは、荻原楽太郎、遠藤文香の2人のフォトグラファーに撮影を依頼した。POOL MUG1、POOL MUG2とアーカイブが分かれているのはそのためである。それぞれの世界の切り取り方が、このイベントの目的やイベントそのものの姿を立体的に浮かび上がらせている。
Salvaged Tapes Records collaborated event LIVE EXHIBITION “POOL MUG”
2015年12月5日[土]18:00−
桜台pool
adv. ¥2500/ ¥3000
POOL MUG archives 1
POOL MUG archives 2
Salvaged Tapes Records Side
MES Side
- アーティスト/Artist
- 新井 健/Takeru Arai
- ホーガン ジェシー/Jesse Hogan
- 楊 博/Yo Haku
- グラフィックデザイン/Graphic Design
- 山田 悠太朗/Yutaro Yamada
- フォトグラフ/Photograph
- Rakutaro Ogiwara
- Ayaka Endo
- MC
- Shota Torii
- ディレクション/Direction
- Kanae Tanikawa